広島県の日本酒
広島県の日本酒は、中国山地の軟水で造る、口当たりがやわらかくまろやかな味わいが持ち味です。明治30年(1897)に三浦仙三郎が確立した「軟水醸造法」が、広島の酒造りの土台になりました。
広島県には、KIKIに5の蔵元と12本の日本酒があります。掲載酒でいちばん多い種類は純米、よく使われる米は八反錦。代表銘柄は「雨後の月」「亀齢」「賀茂鶴」。720mlあたりの価格の中央値は1,320円(119本、2026年10月1日時点)です。
- 中国地方
広島の水と気候は日本酒にどう効く?
広島県は南が瀬戸内海、北が中国山地で、温暖な沿岸部から雪の多い山間部まで気候の幅が広く、同じ広島の酒でも甘口から辛口、淡麗から濃醇まで味わいは多彩です。仕込みに使われる水は、中国山地の花崗岩の間からしみ出す軟水が中心です。
広島の酒米と酵母は?
県内では「雄町系」「八反系」「山田錦系」の3系統6品種が栽培されています。改良雄町とこいおまち、八反と八反錦、山田錦と千本錦です。酒米は標高200〜400メートルの中山間部にある、東広島市、三次市、安芸高田市、庄原市の産地で育てられます。県の食品工業技術センターは「広島酵母」や「広島もみじ酵母」も開発しています。
広島の日本酒はどんな味?
軟水で丁寧に発酵させるため、全体に口当たりがやわらかく、旨味のある酒が多いのが特徴です。ただし酒米や蔵によって幅があり、八反錦は香り高く淡麗、広島雄町は濃醇と、組合は説明しています。
広島の日本酒の歴史は?
安芸津の三津は、年貢米を大阪へ運ぶ港町でした。酒造りに新規参入した三浦仙三郎は腐造に苦しみ、灘の硬水とは違う安芸津の軟水に合う方法を探しました。麹をしっかり育て、低温で仕込み、温度や衛生を細かく管理する方法を1897年に確立し、翌年に技術書を公開しています。1907年の第1回全国清酒品評会では広島の酒が最高位の優等を得て、軟水地域の蔵に自信を与えたと伝わります。この技を受け継いだ杜氏は、のちに広島杜氏と呼ばれました。
酒蔵が集まるのはどこ?
東広島市の西条は、JR西条駅から歩いて回れる範囲に7つの酒蔵が集まり、白壁の蔵と赤レンガの煙突が並ぶ町並みで知られます。軟水醸造法が生まれた安芸津も、広島の酒の原点の地です。県内には40を超える蔵元があると組合は紹介しています。
訪ねるなら、何と合わせる?
西条酒蔵通りでは、直売所での試飲や限定酒の購入ができます。毎年10月には「酒まつり」が西条で開かれます。日程は公式サイトで確認しましょう。地元の食では、瀬戸内の魚介やカキ、西条の酒を使った「美酒鍋」が、やわらかい口当たりの酒とよく合います。
広島県の蔵元
広島県のお酒
| お酒 | 種類 | 蔵元 | 720mlあたり |
|---|---|---|---|
| 亀齢 辛口純米 八拾 火入れ | 純米 | 亀齢酒造 | 880円 |
| 亀齢 萬事酒盃中 純米酒 火入れ | 純米 | 亀齢酒造 | 1,056円 |
| 花酔 活性純米酒 どぶ | 純米 | 花酔酒造 | 1,760円 |
| 賀茂鶴 大吟醸 特製ゴールド | 大吟醸 | 賀茂鶴酒造 | 1,820円 |
| 雨後の月 吟醸純米 | 純米吟醸 | 相原酒造 | 1,320円 |
| 誠鏡 純米大吟醸 幻 赤箱 | 純米大吟醸 | 中尾醸造 | 4,246円 |
| 雨後の月 大吟醸 真粋 | 大吟醸 | 相原酒造 | 4,840円 |
| 雨後の月 辛口純米 | 純米 | 相原酒造 | 1,188円 |
| 亀齢萬年 純米吟醸 生原酒 五拾 強力 | 純米吟醸 | 亀齢酒造 | 1,584円 |
| 賀茂鶴 本醸造 からくち | 本醸造 | 賀茂鶴酒造 | 780円 |
| 雨後の月 大吟醸 月光 | 大吟醸 | 相原酒造 | 2,420円 |
| 誠鏡 純米大吟醸原酒 幻 黒箱 | 純米大吟醸 | 中尾醸造 | 8,360円 |